むかし、むかし。わたしのくらし

いなか×わたし=40010

夏の終わり

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わたしの絵描きとしての始まりは 妹の絵具からだった。

 

そういえば、その前から 絵描きの 兆候 はあったな。

 

家の斜めの庭で描いた、音の世界。

色鉛筆とそこにあったボールペンで描いた。

 

そして忘れもしない、まだ暑い秋のキャンプ場。

嫉妬と許せないきもち、だいすきなひと。

すがるようにクレヨンで描いた日。

 

海でみんなの楽しそうなきもちを絵にしたり。

 

みんなといっしょに自由に踊れずにいた日。

溢れる楽しいきもちと音楽を絵に吐き出した。

 

テレビで観た ミズノミカさん。

からだの中を このひと、だいすき!!! が駆け回った。

そうして描いた。

 

それから すきなひとたち を描くようになった。

 

 

・・・

 

いま、わたしは絵をとおして ひと とつながっている。

 

こころを込めて創られたものたちの かお を描き、

新しいお家のお祝いに、

たいせつなひとの誕生に、

うきうきする服に、

 

描く。

 

わたしが言ってほしかったことばを絵とともに届ける。

 

ひとのため?

じぶんのため?

もうどっちでもおんなじで境界線がなくなっている。

 

 

・・・

 

 

 

ちいさな女の子がお母さんと一緒にやってくる。

 

白い会場に、いろんな きもち が、 ひと が並んでいる。

ちいさな女の子はからだ全部で、その世界を味わってくれている。

きらきら、ちいさく輝く光が、目から、からだからこぼれる。

 

わたしは、その子に目を奪われて、そしてすぐに描く。その子のきらきらを。

閉じ込めたくて。忘れたくなくて。

 

 

大きな白い紙。

ぐっちゃぐっちゃになりながら、

笑ってこどもたち。

透明な絵

力強い絵

わくわくしてる絵

繊細で緻密な絵

 

ひとりひとりの世界がそこに広がる。

 

みんなの手は虹色で、みんなが太陽になった。

 

 

ミズノミカさん

少女と、ほんの少しのおとな

世界がおもちゃ箱のように、愉快。

だいすき。

彼女がつくる、世界が愛おしい。

 

そんな彼女が、わたしの山に、森に来た。

 

そう一緒に踊りながら、歌いながら、描きながら

いま目の前のこの瞬間を生きる。

 

なんて素敵な世界なんだろう

 

このことばがしっくりくる、そんなセッションをするの。

 

そうしておいしいものを一緒にほおばって、

この世界に、この時に、出会えてほんとよかったね、と。

 

勇気を出して、誘ってみてよかったよ。

 

そんなふうに話して、またねって帰っていく。

わたしのだいすきな なかま になって。

 

 

わたしは裸足で、みどりに立つ。

緊張を味方にかえて。

 

白い衣装を身にまとって、美しく凛と。

 

か弱く繊細に

かみしめる苦しみ、さみしさ

生まれる感謝

力強く生きていること

 

おどる。

 

うたう。

 

わたしのままで。

 

なかまの声、きもち、光を感じる。

 

いまこのときを、ともに生きる。